歯根膜幹細胞は血管内皮細胞による機能的な血管新生を促進する

Stem Cells Derived from Tooth Periodontal Ligament Enhance Functional Angiogenesis by Endothelial Cells.

Tissue Eng Part A. 2013 Oct 22. [Epub ahead of print]

Yeasmin et al., Ann Arbor, United States

 

歯根膜幹細胞は血管内皮細胞による機能的な血管新生を促進する

 

 

再生のプロセスにおいて血管新生は重要である。本研究ではPDLSCの血管への影響を検討した。研究には同時に骨髄間葉系幹細胞(BM-MSC), 歯髄幹細胞(SHEDs)を用いている。PDSLCVEGF血管新生誘導因子であるVEGF, bFGFBM-MSC,SHEDと同等に産生し、in vitroにおける内皮による血管新生を促進した。内皮細胞とPDLSCを混ぜて動物に投与すると血管新生が内皮だけの場合より50%増強した。さらにPDLSCと一緒に移植して形成された血管内皮細胞による血管は、内皮のみの移植により形成された血管より成熟しており透過性が低かった。PDLSCは血管新生を誘導するかもしれない。

一般的にMSCは血管新生促進に働くことは広く知られている。この性質が歯周組織再生にどの様に関与しているのかが興味のあるところである。もし血管新生させれば歯周組織が再生するというのであれば、bFGFVEGFを投与する再生療法が説得力を持つであろう。しかし個人的にはもっと様々な事が関わっていると思っている。 (抄録のみ)